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本に触れる。
その小さなきっかけを届ける
ウェブマガジン。

2018-10-16

BOOKBUSは本を届ける旅に出る。

2017年2月に「無書店地域に本を届けたい!」という思いから始まったのが「ブックバスプロジェクト」。移動図書館車を改装し、古本の移動販売車として、全国各地に出店。2018年6月には、初の東北ロングツアーを敢行しました。

『BOOK BUSは本を届ける旅に出る』は、この東北ツアーの5日間の様子を追ったドキュメンタリーです。

なぜ、オンラインで古書を販売する会社が、たった1台のバスで本を届けるプロジェクトをスタートさせたのか?インターネットでいくらでも欲しい本が手に入る今、そこにどんな意味があるのか?

ツアー風景の1コマ1コマから、その答えが見えてきます。

 

 

●ツアー概要●

1日目 秋田県湯沢市「珈琲・雑貨舎 重右衛門」~「湯沢市役所前・中央公園広場」

プロジェクト立ち上げ時に実施したクラウドファンディングの
「ブックバスを好きなところに呼べる権利」を使って、
故郷の秋田県湯沢市にブックバスを招いた加藤夫妻。
旦那さんはじつはバリューブックスの社員でもあります。

地元が少しでも活気付けばと思ったご主人と
ご主人がどんな会社でどんな仕事をしているのか、
お義母さんにぜひ見てもらいたいと思ったという奥様。
1年かけて地域の人々とのつながりをつくり、企画を立ててくれました。

初日は湯沢市の山間部、皆瀬地区にある「珈琲・雑貨舎 重右衛門」に出店。
天気にも恵まれ、たくさんの人が1冊の本との出会いを果たしていました。

夜は中央広場にて、イベント「夜、本を囲んで」を開催。
地域の本好きが集まり、好きな本や本の読み方などの話題で、盛り上がりました。

 

 

2日目 秋田県湯沢市「ゆざわグリーンマルシェ」

湯沢市周辺のクラフト作家さんが集まって
年に2度ほど開催しているクラフトマーケット「ゆざわグリーンマルシェ」に出店しました。
天気も良く、ひっきりなしに人がやってくる大盛況!

「ずっと欲しかった本があった!」と
1冊の本を手にブックバスから出てきたのは、
出店していたコーヒー屋さん。

「親が与えるのではなく、自分で興味をもった本を選んでもらいたいと思っていました。またぜひ、湯沢にきてほしいです」と話してくれたのは、絵本の棚の前でずっと本を選んでいた小学生のお子さんのお母さん。

大勢の笑顔で賑わった1日でした。

 

 

3日目 秋田県湯沢市「木村さん宅」~岩手県盛岡市「サンガキッズ山岸」

新聞でブックバスが湯沢にきていることを知り、
ぜひ引き取っていただきたい本がある、と連絡をくださったのは、94歳の木村さん。

バリューブックスでは
通常、個人宅へ伺っての引き取りはしていないのですが、
木村さんの強い思いをお聞きし、これも旅のご縁と、特別にお伺いしました。

そこからブックバスは、ブックギフト・プロジェクトの寄贈先
岩手県盛岡市の学童保育クラブ「サンガキッズ山岸」へ。

バスに乗ってもいいよ、好きな本を選んでいいよ、というと
みんなの目がキラキラ輝くこと!

NPO法人サンガ岩手の理事長、吉田さんは
「今日は、バスに乗って、好きな本を好きなだけ選んで、自分で大事に抱えて、読むことができた。ブックバスは、体験型ですね。この楽しい体験が、本を好きになるきっかけになるといいなと思いました」
とお話してくれました。

 

 

4日目 岩手県二戸市「二戸市・浄法寺総合支所~浄法寺カシオペアセンター」~岩手県紫波町「オガール紫波」

じつはブックバスは、今から10年以上前、
旧浄法寺町(現二戸市)を走っていた「いなにわ号」という移動図書館号でした。
そこで今回、二戸市役所の協力を得て、旧浄法寺町への里帰り出店が実現!

当時、いなにわ号の運転手をやっていた職員のかた、
貸出係をやっていたかたなどが、お知らせを聞いて遊びにきてくれました。

その後、浄法寺カシオペアセンターで、図書室の職員さんといなにわ号が再会。
当時の写真なども見せていただき、いろいろな思い出を聞かせてもらいました。

続いて、当初の予定にはなかった岩手県紫波町へ。
あまりにも急な話だったのでお客さんもいないだろうと思っていたら、
大人も子どもも、バスの到着を待っている人がたくさん!
ブックバスを思う存分、楽しんでくれました。

 

 

5日目 岩手県陸前高田市「アバッセ高田前~産直はまなす~栃ケ沢団地」

バリューブックスでは、
東日本大震災で壊滅的な被害を受けた
陸前高田市立図書館の再建を支援しようと
2012年4月から「陸前高田市立図書館ゆめプロジェクト」を展開し、
2018年4月までに約4千3百万円を寄付しています。

そうしたご縁もあり、プロジェクトの報告と古本の販売を
市内3箇所で行い、本との出会いの場をつくりました。

1箇所目は、陸前高田市立図書館のある商業施設「アバッセ高田」前。
平日にも関わらず、たくさんの人が本を手にとってくれました。

2箇所目は「産直はまなす」。
震災後、生産者を中心にスタートした小さな直売所です。
ブックバスがきてくれるのを楽しみにしてくださって、大歓迎で迎えてくれました。

3箇所目は「栃ケ沢団地」。
総戸数301戸、400人超が暮らす大きな復興住宅です。
「カラオケの本はないの?」「手芸の本は?」「なぞなぞの本ほしいんだけど」
と、欲しい本のリクエストも次から次へといただきました。

最後は購入した本やお気に入りの1冊を持って、みんなで記念撮影!

終始賑やかなまま、ブックバス東北ツアーは幕を閉じました。

 

 

posted by 原 悟

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