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自宅が本屋さんに!プロが教える本棚整理のテクニック

 

こんにちは。ライターのふじたです。

我が家には、私のパートナーの職業柄1000冊以上の本があります。

本棚のある一角は混沌としていて、家の中でも異彩を放っています。

ジャンルもサイズも統一感なく納められているので、必要な情報をワンアクションで取り出せない状態に陥っています。

「しかし、これをどのように整理したらよいのやら…」

そこで今回、プロの本屋さんにその本棚整理術を聞いてみることにしました!

お話を伺うのは、国内最大級の古本買取と販売を行うバリューブックスで、実店舗やブックバスの選書をされている小野村さんです。

小野村さんは、自社の店舗に限らず、カフェや映画館、シェアオフィスなど、さまざまな空間で、バリューブックスの本と出会える、本棚を手がけています。

そんな本棚整理のプロから、本をきれいに並べる時の考え方や、実践方法を学んでいきましょう。

 

 

本棚整理の悩み

 

まずは、本好きであれば1度は経験したことがある本棚整理の悩みについて。

以下に挙げる例は、筆者自宅でもたびたび目にする光景です。


  • ・同じ本が2冊以上見つかった
  • ・行方不明の本がある
  • ・頻繁に読む本に限って床へ直積みしていた
  • ・本棚整理を始めたつもりが読書の時間になっていた
  • ・本の断捨離ができない

所有している本の量が多いほど、本棚整理は腰が重いものですが、いざ本棚を意識したとき、このような発見があるかもしれません。

情報を取り出すのに時間がかかる、何年も触れていない本がある。このような状況でしたら、本棚整理をするのにうってつけのタイミングです。

 

 

目指すは本屋さんのような本棚

 

バリューブックスの実店舗NABO(現在はリニューアル休業中)では、ジャンルごとの配列がセンスよく売り場に反映されています。

この書店のような空間を、自宅でも再現できたらと感じる人も多いのではないでしょうか。

大切なことは、本があるだけでワクワクする、そんな心理効果をもたらしてくれる本棚を今回は目指したいと思います。

 

 

本屋が考える超シンプル本棚整理術

 

小野村さんのお話によると、「所有している本の種類や傾向によって整理の手順が異なる」とのこと。

ひとつは、筆者自宅のようにジャンルが多岐にわたり統一感がないタイプ、もう一方は小説や漫画などサイズやジャンルが同じ傾向にあるタイプ。

本棚整理の法則はとてもシンプルで、いくつかのステップを踏むだけで簡単に解決できるそうです。それでは、本屋のプロが考える超シンプルな本棚整理術をタイプ別に見ていきましょう。

 

<ジャンルが多岐にわたるタイプ>

 

《STEP1》本棚からすべての本を取り出します

整理するにあたり、まずは持っている本を、すべて本棚から出しましょう。

行方不明になっていた本や、存在自体を忘れていたものがこの作業によって出てきます。

 

《STEP2》仕分けをする

1軍:読む頻度が高い

2軍:置いておくだけで気分が高まる

3軍:いつか読むかもしれない

次に、仕分け作業に入ります。手に取る頻度を基準に、今の自分にとっての1軍から3軍までを決めていきましょう。

「いつかまた読む」と思うものは、3軍と考え本棚には入れません。

本棚整理でもっとも悩ましい時間ですが、しっかり本と向きあってみてください。この仕分け作業こそが、本棚整理の肝であり、ラクに本棚整理をするポイントでもあります。

 

《STEP3》ジャンル分け&サイズ分けをする

仕分け作業で、本棚入りが決定した1軍2軍組をジャンルごとに分けていきます。

ジャンル分けは自分が認識できる範囲で大まかに分けても大丈夫。

この作業で、自分の好きな傾向がより明確になります。

ジャンル分けした本はサイズ別にまとめておくと、効率的に本棚に収めることができる、ということでした。

 

《STEP4》本のグラデーションを作るように収めていく

ジャンルごとに本棚に収納していきます。

本を並べたときに、サイズのグラデーションが生まれるように収めるのがポイント。

横幅が短い本棚は、中央にサイズの小さい本を入れ、くぼみをもたせると視覚的に美しい本棚になります。

写真集や図鑑などの重い本は、下段に並べることで圧迫感を防ぎ、部屋全体を広く見せることに繋がるそうです。

 

<ジャンルが偏っているタイプ>

 

持っている本のジャンルに統一感がある場合は、ジャンル分けの作業も比較的簡単です。

文庫や漫画といったようにジャンル分けをしたら、作家別に並べて行くとよいそうです。

それ以降の手順は、1つ目のタイプと同様に行ってみてください。

 

 

自宅の本棚を整理してみた

 

それでは、実際に我が家の本棚を見本に整理していきたいと思います。

冒頭でお見せしたとおり、我が家の本棚はジャンルも多岐にわたり情報が大渋滞。

近くで見ると、いくつかの問題点が見えてきました。

本以外のものが挟まっていたり、本の上に本が積まれていたりと、ワンアクションで本を取り出しにくい理由がわかりました。

 

まずは、不要なものや景観を損なうものを分別しながら、ジャンル分けした本を床に積んでいきます。

デザイン、写真集、図鑑、思想、料理、コミック…。ジャンル分けすることで、過去の自分がどのようなことに関心を向けていたかわかります。さらに、高さをあわせながら、本のグラデーションを作っていきます。

 

本棚に収納する際は、以下のようなポイントを意識しました。

例えば、横に長い本棚であれば、間に重い本を平積みすることで、本を取り出す際の横なだれを防ぐことができます。

また、本の背表紙を本棚の手前端に合わせることで面が生まれ、すっきりと見えます。本屋さんのようにオシャレに見せたいのであれば、表紙を見せる「面出し」というテクニックも効果的。

 

本棚整理のメソッドを意識して配列を実践したところ、自然とタイトルが目に入ってくるようになりました。

なんだか、仕事効率もよくなりそうな本棚に生まれ変わった気がします。

 

 

本棚整理グッズ

 

今回はあわせて、本棚整理に便利なグッズも教えていただきました。

 

9° BOOK STOPPER

ほどよく傾いた自然な角度と、本が崩れない機能をあわせもつ、9°という角度にこだわった美しく画期的なブックスタンド。

小さくシンプルな構造なので、景観を損なわずに美しい本棚を実現することができます。

https://www.assiston.co.jp/3128

 

C型ブックスタンド

本の表紙を見せる、面出しテクニックに役立つブックスタンド。

書店のような雰囲気を出したいときや、本をインテリアとして飾りたい時に重宝します。

https://www.acryshop-decodeco.jp/shopdetail/000000000187/

 

GLASSINE PAPER COVER

グラシン・ペーパー・カバーは、大切な本を快適に保存したいという考えから誕生したプロダクトです。

本を包むことで、退色や傷を防ぐことができるほか、指に付着した汚れや脂などから本を保護することもできます。

通常のブックカバーとの大きな違いは、トレーシングペーパーのように半透明なので、背表紙がきちんと見えること。

すべての本にかけると、見て目にも美しい本棚を演出してくれます。

https://bibliophilic.shop/items/5c9359680283af1d067a6d6c

 

 

ウェブ上で本棚を作ることもできる

 

どうしても本棚整理ができない、やる気がでない、という人は、まずはウェブ上で整理してみるのもいいかもしれません。



 

さきほどご紹介した1軍2軍3軍に仕分ける方法を使って、ウェブ上で前もって整理しておくと自宅の本棚を整理するのに役に立ちます。

 

また、本棚を写真におさめておくのも良いかもしれません。

バリューブックスの買取サイト内にある本棚スキャン(※スマートフォンのみ対応)を利用すれば、本棚を撮るだけで、まとめて本の情報を検索することができます。

スキャンした本棚は、自分だけの「ライブラリ」に保管可能。

常に買取額を確認できるので、記録として残しながらも、手元にある本は、自分のタイミングで手放すことができます。

 

 

本棚整理をすると自分が見えてくる

 

電子書籍化が進むなか、本という形態を愛する人はたくさんいます。

本とデータの大きな違いは何かと問われたら、筆者は「そこにある姿こそが美しい」と答えるでしょう。

そして、本棚に納めることは自分のルーツを可視化する行動にも繋がるのではないでしょうか。

無言ながら、読み手の個性や思想を物語ってくれる本棚。

本を愛する方々へ、どうぞこの記事を参考に素敵な本棚を作りあげてみてください。

posted by ふじた えり

長野県出身。ライター、フリーランスのイラストレーターとして活動中。著書に、けしごむやえんぴつだけをテーマにしたリトルマガジンがある。家族揃ってバリューブックスの常連。

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